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研究開発

プロダクト

CETの臍帯由来間葉系幹細胞(臍帯由来MSC)は、安全性試験や一般毒性試験等の確認も行い、下肢虚血モデル等による有効性試験も実施しています。臍帯由来MSC投与による血流改善や血管新生への影響を評価し、患者さんに対する治療のプロトコルや治療効果の評価方法に合わせて細胞や動物試験の項目を定めて進めていきます。疾患モデルでPOC(Proof Of Concept)が得られたのち、早期の臨床研究を目指し臨床プロトコルを作成します。

下肢虚血モデルへMSC静脈投与を行った結果、投与を行ったモデルには血流回復が見られた。

研究開発

臍帯由来MSCの安定製造技術の開発

CETは臍帯由来MSCのもつ特性に着目し、細胞製造プロセスの構築、臍帯種細胞の樹立、他家(同種)細胞移植の臨床適用に向けた新規培養技術の開発及び将来的な実用化に向けて取り組みを行っています。培養液やフラスコ基材は細胞の品質保持、臨床適用性やコスト効率の観点から検証することで、細胞製造の安定性や生産効率の向上が期待できます。

培地やラミニンを用いた独自のMSC培養方法を開発により、少量のMSCストックから大量のMSCを安定かつ簡便に生産・回収することが可能としています。
また酵素液による細胞の分散方法や継代時の播種密度、培養期間などを検討し、培養方法を最適化しています。

原料である臍帯、臍帯種細胞樹立後のMSC、ならびに最終製品である凍結MSCのそれぞれについて、増殖能や遺伝子発現、表面マーカー、生細胞率など、品質をコントロールするための適切な基準を設定し、規格化しています。

オリジナル培養液の開発

臍帯由来MSCに最適な培養液を独自開発します。オリジナルの培養液の開発は、臍帯由来MSCに最適化できるだけでなく、安定的な供給体制構築にも繋がり、低コスト化にも繋がります。

また近年、幹細胞の治療メカニズムとして注目されているサイトカインやエクソソーム、代謝物などを、自社開発した培養液を用いて細胞上清として回収し、ELISAやメタボローム解析により評価しています。

  • ※ELISA…試料中に含まれる抗体や抗原の濃度を検出・定量する手法
  • ※メタボローム解析…糖やアミノ酸、脂肪酸などの代謝によって作られた代謝産物を網羅的に解析すること

自動大量培養系開発

細胞培養工程について、培養技術者のスキルによって品質がばらつくことが課題とされています。また、再生医療等製品、または特定細胞加工物を広く一般普及させるためには大量培養技術の開発が必須となります。CETでは、大阪大学大学院工学研究科と製造安定性の向上のため、培養工程を自動化するための新規培養方法を開発しています。適切な培養装置を評価・選定・新規開発し、自社の培養技術と組み合わせることで、安定で安価な再生医療等製品、または特定細胞加工物の製造プロセスを構築します。

大学機関との共同研究

CETではアカデミアと共同研究等の連携を行い、技術開発や新しい学問の発展に貢献できるよう努めています。

大阪大学大学院工学研究科 共同研究講座 細胞製造デザイン学(CET)共同研究講座

大阪大学大学院工学研究科との共同研究講座にて、臍帯由来間葉系幹細胞を用いた細胞治療の実用化に向け、安定的かつ大量製造を可能にする自動化システムの構築に取り組みます。また、製造から医療現場への輸送を含めた一連の工程をつなぎ、再生医療の社会実装実現を目指して参ります。

神戸大学大学院医学研究科 形成外科学 足病医学部門

日本で初めて「足病医学」の拠点として、神戸大学大学院医学研究科にて「形成外科学 足病医学部門」として本寄附講座を設置いたしました。寄付講座では、足病医学の推進や日本版の足病医の育成、下肢慢性創傷に対する集学的医療のための再生医療推進、歩行機能解析による創傷発症予防のための重症化リスクの明確化などに取り組みます。