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第5回日本フットケア・足病医学会年次学術集会 ランチョンセミナー共催のご報告

2024年12月25日

2024年11月29日(金)~30日(土)に開催された、第5回日本フットケア・足病医学会年次学術集会にて、29日(金)のランチョンセミナーを共催いたしました。ご来場いただいた皆様、誠に有難うございました。

座長に東 信良先生(旭川医科大学 外科学講座 血管・呼吸・腫瘍病態外科学分野 教授)を迎え、「糖尿病性下肢虚血潰瘍に対するLimb Salvageはどこまで?~対足肢も安心はできない。エビデンスから語るSCLI(潜在的重症下肢虚血)~」と題し、菊地 信介先生(旭川医科大学 外科学講座 血管・呼吸・腫瘍病態外科学分野 准教授)、アメリカから来日中のCaitlyn Lee先生(Global Podiatry Partners / Wound Healing Center at USC Arcadia Hospital Podiatric Physician)、富樫 真二先生(医療法人 AGRIE メドアグリクリニック ひたち 院長)の3名の演者にお話いただきました。

菊地先生の講演では、CLTI患者に対する治療の選択と適応と、創傷治療の専門外来(創傷ケアセンター等)患者の臨床データをもとに、CLTI肢の対側肢で潰瘍形成の無い肢の虚血のリスクについてお話いただきました。現状、SCLIは侵襲的治療の適応はありません。しかし、SCLIをどのように早期発見し、どう対処していくかも考慮する必要があるという、CLTIの新しい見方をお話いただきました。

Lee先生の講演では、下肢創傷のリスクまたは既往歴のある患者に対して、米国では足病医や足病にかかわる医師がゲートキーパーになり、SCLI発見のために行われる検査や予防的治療など集学的なアプローチが行われており、その内容について紹介がありました。また、糖尿病足予防プログラムや足病医の診察を受けることで大切断や入院のリスクを低下させるというデータについても紹介がありました。

最後に、富樫先生の講演では、SCLIという言葉が登場するより以前から、こうした患者群を認知し、形成外科医として足病治療に取り組まれたご経験の中から、SCLI患者に遭遇するタイミングやその治療、フォローの取り組み、虚血肢へのフットケアの大切さ等について、結果としてCLTI患者の減少にまで繋がったお話など、ご講演いただきました。早期発見、早期の足病治療と治療すべきかどうかの見極めについて熱弁いただきました。

会場では、立ち見の方も出るほど、大勢の方にお越しいただきました。ご参加いただきました皆様には、心より感謝申し上げます。